-
龍馬の耳学問2010.03.13 Saturday
-
他人の目には書物を読めない無知の人間と映っていた。
ただ、正規の学問をしていなくても耳学問にすぐれ、物事の本質を
とらえることにすぐれていたようだ。
ある蘭学者から和蘭政体論の講義を聴いたとき、講義の途中で龍馬は言った。
「先生、原義を誤って伝えているように思います。ご一閲を頼みます」
「拙者はおぬしの師である。どうして誤ることがあろうか」
原書を精読したところ、みずからの誤訳に気づいた師は思う。
「自ら読まざるに眼光透徹す。師といえども顔色なきなり」
よく「眼光紙背に徹す。」といわれるが、龍馬は本を読むことなく、
耳から聞いただけで師の読み間違えを指摘したわけだ。
龍馬は、周囲の同輩たちがやっていた学問とはまるで縁がなかったが、
式芸をたしなむことで、「寝小便たれ」「泣き虫小僧」から、
たくましい青年に成長していくことになる。
-
スポンサーサイト2010.05.21 Friday
-
posted by: スポンサードリンク | - | 19:26 | - | - |-
- この記事のトラックバックURL
- http://inoue-genki.jugem.jp/trackback/22
- トラックバック